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オスグットになってしまう成長期以外の条件

オスグットになってしまう条件として、成長期であること以外にもうひとつあります。

それがスポーツによる脚の使い過ぎです。

脚の使い過ぎとはすなわち脚の筋肉の使い過ぎのことであります。
脚の筋肉はどのようになっているのでしょうか?
まずは大腿筋からです。
大腿筋というのは、細かくはこれから述べますが、膝関節の曲げ伸ばしにかかわっている筋肉群です。
膝関節を伸ばすことを伸展といい、膝関節を曲げることを屈曲といいます。
大腿筋は3つに分類することが可能です。
まずは、大腿の前面にある伸筋群です。
次が、内側にある内転筋群です。
最後が後面にある屈筋群です。
伸筋群からいきましょう。

縫工筋

この筋肉の名前の由来はなにかと申しますと、縫工筋の縫とは裁縫の縫で、縫工筋という言葉はラテン語の直訳ですが、昔の西洋の仕立て屋は裁縫をする際にあぐらをかいたそうで、その際に目立つ筋肉であることから縫工筋というそうです。

骨盤の外側縁、上前腸骨棘に始まり脛骨粗面内側に終わります。
作用は大腿の屈曲と外転と外旋、下腿の屈曲と内転です。

この縫工筋とからんで紹介したい筋肉があります。
薄筋と半腱様筋です。

薄筋

これは内転筋群です。
股関節における内転とはどのような動きかと申しますと、例えば、バレリーナが脚を真横に挙げる動きが外転で挙げた脚を元に戻す動きが内転です。
恥骨下枝前面に始まり脛骨粗面内側に終わります。
作用は股関節の屈曲と膝関節の下腿の屈曲と内旋です。

半腱様筋

これは屈筋群です。
座骨結節に始まり脛骨粗面内側に終わります。
作用は股関節の伸展と膝関節の下腿の屈曲と内旋です。

この三つの筋肉の共通点は停止が脛骨粗面内側であるということです。
しかしながら起始はそれぞれ違います。
それをビジュアライズするとなんだかガチョウの足に見えることから鵞足といいます。
縫工筋の支配神経は大腿神経・薄筋の支配神経は閉鎖神経・半腱様筋の支配神経は座骨神経(脛骨神経)とそれぞれ違います。
そして前述しましたが縫工筋は伸筋群・薄筋は内転筋群・半腱様筋は屈筋群とこれまたそれぞれ違います。
この違う働きの三つの筋肉により骨盤の安定の微調整を行っているのではないか?と考えられています。
鵞足は膝の内側に停止するわけですが、膝の外側には腸経靭帯があり、骨盤を固定しています。
腸経靭帯と鵞足はそれぞれ骨盤の安定と調節の役割を果たしているといえるでしょう。

運動(オスグット)