ホルモンとは生体機能の調節系の役割があります。
神経系もそうですが、神経系ほど緊急性がなくゆったりのんびりとしたノリで調節を行います。
ホルモンとは普通内分泌腺の内分泌細胞から血液に直接分泌されます。
そしてそのホルモンそのものに対する受容体を持っている細胞(これを標的細胞といいます)に達し、ほんのわずかの量で効果を出す物質のことです。
- 内分泌腺は、
- 下垂体・甲状腺・副甲状腺・副腎・卵巣・松果体・精巣・脾臓
- などがあります。
ホルモンは化学構造により分類できます。
- ○ペプチドホルモン
- 数個~数百個のアミノ酸を組み合わせて出来ています。
水溶性(ペプチド)です。
ほとんどのホルモンがペプチドホルモンです。
- ○ステロイドホルモン
- 脂溶性で、コレステロールから生成されます。
ステロイド核を持っています。
性ホルモン・副腎皮質ホルモンがあります。
- ○アミノ酸から生じさせられるホルモンです。
- カテコールアミン(水溶性)
甲状腺(脂溶性)などがあります。
標的細胞は特定のホルモンに対して、そのホルモンが微量でも特異的に反応する受容体を持っています。
背の伸びに関わるホルモンはどれか?
それは成長ホルモンです。
成長ホルモンはペプチドホルモンです。
下垂体から分泌されます。
下垂体はどこにあるのでしょうか?
脳低のほぼ中央、間脳の下からぶらさがっています。
視床下部の下に位置します。
直径は1cm位です。
位置を高さでいうとこめかみのあたりです。
下垂体は前葉と後葉があります。
前葉は視床下部と血管でつながっています。
血管の名は下垂体門脈です。
下垂体後葉は視床下部と神経でつながっています。
下垂体後葉ホルモンは後葉で作られず、視床下部にて作られ、神経を介して後葉に蓄えられて、放出されます。
下垂体前葉ホルモンは前葉の内分泌細胞にて作られます。
下垂体前葉ホルモンの調整は視床下部ホルモンによってなされます。
視床下部ホルモンは視床下部から血中に分泌されます。
成長ホルモンは下垂体前葉ホルモンです。
成長ホルモンはGH(growth hormone)ともいわれます。
これによって身長の伸び(骨端線の成長)が促進されるわけですが、発育期に成長ホルモンの分泌が高まるわけではなく、成長ホルモンへの感受性が高まるとされています。
骨端線の成長の促進の他にたんぱく質の合成を促進する、脂肪酸を遊離させる、血糖値を上昇させるなどの作用も持っています。
下垂体前葉ホルモンには他に
- プロラクチン 乳腺刺激ホルモン
- 甲状腺刺激ホルモン
- 副腎皮質刺激ホルモン
- 性腺刺激ホルモン(FSH・LH)
があります。